歌
中学生になってから本屋に加えてレンタルビデオ屋さんにも週2くらいで通っていて、映画よりCDもあったので漁るように知らない好きなものを探していた。
ジャケット、歌の題名で選ぶしかないので気になるとどんどん手当たり次第に試していった。
自分の好みというものは、一様ではないと知った。
メインは太くあるけれど、真逆のものもあれば濃淡、気分でも違うから終わる事はないと知る。
それは今はどうでも良い。
15で見つけて飛び抜けて惹かれ、高校生になってライブにも行った。
それからどんどん派生してしまって今に至る。
特にその中の1曲は特別で今も多分いちばん大切な歌だ。
今でも聴くたびに
16の冬の地下鉄のホームの景色と
ツンとする鼻の痛みと
上手くいかなかったその後がしっかり去来する。
とてもナイーブな時期のナイーブな感情に戻される。
もう少し後にはあのナイーブさは消え失せてしまうから。
大切なことは誰にでも話さないし、教えないよね。