笑顔
週一の母との会話。
いろんな事が起こって調子が悪くなってから、母の大切と思われる指輪たちを預かっている。
色々ありすぎてそのままになっていて、ちょくちょく気になってはいたが話す機会を失い続けてきた。
今日思い出せたので話せた。
いつでも必要なら持ってくるし、ちゃんと預かってるから。
必要なら換金してから現金でもいいよと。
母は以前の元気な頃のような笑顔で、もういいから、もうつけれない、貰って。売ってくれてもいいからと言った。
いや売ったりしないし、ちゃんと持ってるからいつでも言ってほしいとしか返せなかった。
立爪の大きめの綺麗な石のダイアモンドの指輪。
結婚してしばらく経ってから買ったダイアモンドの指輪は質は良いけど小さめだったから、父の仕事が上手く軌道に乗ってから(バブルもあるが)父の友人の奥さんが最近買ってもらい自慢していた事もあり、買い直した指環で、前のよりも随分大きめだった。父の小さなプライドもあったのかも知れない。
そして前の指輪のダイアモンドはリフォームして私のネックレスにしてくれた。
それから翡翠の指輪、真珠の指輪、ダイアの一文字(いかにも昭和)、ダイアがたくさんついた指輪だ。
どれも母のとっておきのもの。
それから大きなアクアマリンのシンプルな指輪。
これは特によくつけていたから思い出も多い。
晴れた明るい空の水色で、この色が好きで今年新調した数珠も同じように見える石のにした。
ほんとはこんな話書きたいわけじゃない。
今日、母と前みたいに話せたのが嬉しかった。
でも何だか嬉しいが少し悲しいような気もしてる。
お願い、長生きしてほしい。
ありがとう。