学問
好きな学問をできた人いいな。
純粋にそう思う。
色んな不具合、不器用な人間で成り立った家族だったから結果、今がある。
結果的には誰にとっても得でも役にも立ってなくて、色々申し訳なく思う。
したかった学問は心理学に始まったが、その他はどれも文系や書画など、父からは勿論 文学や芸術系のものを学問であるとは思わなかった。
ずっと本が好きだったが学問とは別のものだと思っていた。そして、そのために大学に行かせてもらえると思ったこともなかった。
勉強しろと言われる友人たちが羨ましかったな。
結局、何の興味もない学部へ進んだ。
父への体裁のためだけに。
進学クラスに在籍して、当時、行ける学力と経済力があるのに高卒になるのが嫌だった。
つまらない話だが、心からそう思ってた。
それならなぜ、子供の頃から勉強させたのか。とか色々納得できなかった。
今となってはあの4年は無駄でもあるけど、1人今に繋がる友人を得たので意味はあったと思う。思いたい。
そして、そうは言っても結果的に学費等出してくれたことを感謝しているし、申し訳なくも思っている。
わかりあおうとしなかった、わかりあえると思った事もなかった。父の言い分も今ならある程度わかる。
遅いけど。
それどころか…8歳から10代20代、あれは一体何だったのかな。
懐かしむことはできるし、欲したりはする。
でも戻りたいとは思わない。
もう十分だな。十分痛々しく、存分に曝け出し、自分の情けなさも弱さもみっともなさもネガティブなもの全て出し切ったと思う。
いや全てじゃない。
40代の今、信じられないほどの凪がある。
偶にこの凪が怖くなってしまうわけだけど。
もう疲れたからね。あんなの。
今の状態も永遠ではない。
怖い。